Threads(スレッズ)で、いつもより閲覧数の少ない投稿が何件か続くと、不安になってきます。制限されたのか。アルゴリズムが変わったのか。

まずは落ち着きましょう。制限されているかどうかは、数字から推測するより、Threads の設定でアカウントステータスを確認するほうが確実です。閲覧数が下がる理由はたくさんあります。投稿数が減った、発信内容が変わった、好調だった日がちょうど集計期間から外れた……。どれも数字を悪く見せますが、アカウントに問題があるわけではありません。

言葉についても先に整理しておきます。「リーチが落ちた」というとき、たいていは閲覧数が減ったことを指しています。Threads の閲覧数は見た人の数ではなく表示された回数なので、この記事では閲覧数を使い、自分のデータで原因を一つずつ確かめていきます。インサイトの各数字の意味は「Threads インサイトの見方」で詳しく紹介しています。

ま⁠ず⁠、本⁠当⁠に⁠落⁠ち⁠た⁠の⁠か⁠を確⁠か⁠め⁠る

1週間の不調だけではトレンドとは言えません。最初にやるのは、同じ長さの二つの期間を比べることです。合計だけでなく、投稿あたりの閲覧数の中央値と平均、総閲覧数、投稿数の四つを一緒に見ます。

四つを並べると、多くのことがわかります。次の例では、合計の閲覧数は減っていますが、リーチ自体は変わっていません。

先月今月
投稿数2012
総閲覧数48,00030,000
投稿あたりの閲覧数の中央値1,8001,850
投稿あたりの閲覧数の平均2,4002,500
説明用のデモデータです。

総閲覧数は4割近く減っていて、一見すると深刻です。でも投稿あたりの中央値と平均はほとんど変わっていません。違いは、今月の投稿が8件少なかったことだけです。この場合、問題はリーチではなく投稿量にあります。

ほかにも、よくある「空振りの警報」が二つあります。一つは集計期間の入れ替わりです。直近30日のように1日ずつ後ろにずれていく集計では、ピークの日が期間から外れた途端に合計が下がります。最近の投稿の成績が変わっていなくても、です。もう一つは公開直後の投稿です。ここ数日の投稿はまだ閲覧が伸びている途中なので、比較から外したほうが正確です。

確⁠認⁠し⁠た⁠い五⁠つ⁠の⁠変⁠化

本当に落ちているとわかったら、次の方向から原因を探します。どれもデータで検証できる仮説で、アルゴリズムの判定ではありません。

形式やテーマが変わった

同じ形式・同じテーマの投稿同士で比べます。たとえば画像が減ってテキストが増えるなど、投稿の構成が変わると、種類ごとの成績が以前と同じでも全体の中央値は動きます。

投稿のペースが変わった

前の表で見たのは投稿数でした。ここで見るのは間隔です。たとえば1〜2週間投稿を休んだ、毎日の投稿を週末にまとめるようになった、などです。Threads Analytics なら「投稿アクティビティ」と「投稿間隔とパフォーマンス」のグラフで見られます。休んだあとに閲覧数が落ちたなら、同じ時期にテーマや形式も変わっていないか見てみましょう。

投稿時間帯が変わった

投稿する時間帯が変わっていないか確認し、時間帯ごとに似た投稿を比べます。詳しいやり方は「Threads の最適な投稿時間」で紹介しています。

リンクが増え、問いかけが減った

同じテーマ・形式の中で、リンクの有無や質問の有無で投稿を比べます。読者の反応はアカウントごとに違うので、影響があるかどうかは自分の数字が教えてくれます。

プラットフォーム側の変更

Threads の公式発表と、設定にあるアカウントステータスを確認しましょう。多くのアカウントで同時に低下が報告されているなら、プラットフォーム側の変更も注目に値します。データの同期に失敗していないかも確認しておきます。

グ⁠ラ⁠フ⁠で範⁠囲⁠を⁠絞⁠る

方向性が見えたら、グラフでさらに確かめます。以下は Threads Analytics のグラフを例にしています。

リーチ成長トレンドとビュー数の分布を見れば、変化がどこで起きているかがわかります。中央値が変わらないなら、特に伸びた投稿が数件減っただけかもしれません。中央値そのものが下がっているなら、全体的な変化の可能性が高くなります。

Threads Analytics のパフォーマンスタブ。全体パフォーマンス、リーチ成長トレンド、ビュー数の分布のグラフが表示されている。
Threads Analytics のパフォーマンスタブ。全体パフォーマンス、リーチ成長トレンド、ビュー数の分布。画像はデモデータです。

投稿品質マップは散布図で、点の一つひとつが投稿です。横軸が閲覧数、縦軸がエンゲージメント率を表します。閲覧数が少なくエンゲージメント率が高いなら、見た人の反応は良かったということです。ただ閲覧が少ないと、数件の反応で率が大きく動くので、実数も確認しましょう。

インサイトでフォロワーと非フォロワー別の閲覧数が見られるなら、割合だけでなく実数も比べます。一方の割合が下がったのは、もう一方が増えただけかもしれません。

効⁠果⁠を⁠測⁠れ⁠る変⁠更⁠を⁠試⁠す

原因の見当がついたら、変えるのは一度に一つだけにします。そうすれば、何が効いたのかがわかります。無理なく続けられる投稿ペースを選び、テーマや形式はなるべくそろえて、最低2週間、投稿が少なければもっと長く様子を見ましょう。

内容面では、次の投稿を読者にとってもっと役立つものにしてみましょう。要点をはっきりさせ、内容のあるコメントに返信し、テーマに合うときは、いいねを求めるのではなく本当に答えを知りたい質問を投げかけます。リンクはアルゴリズムの噂を気にして隠さず、読者が必要とする場所に置けば十分です。

最後に、何を変えたかを記録しておきましょう。あとで似た投稿と比べられます。

自⁠分⁠の基⁠準⁠線⁠をつ⁠く⁠る

閲覧数が本当に落ちたのかを判断するには、「いつも」がどのくらいかを知っている必要があります。そのためには、記録を積み重ねるしかありません。

Threads Analytics は、公式 API から取得できる投稿と指標を保存し、フォロワーの履歴を最初の同期から毎日積み上げます。パフォーマンスタブの「リーチ成長トレンド」と「ビュー数の分布」、コンテンツタブの「コンテンツ特徴の比較」と「投稿間隔とパフォーマンス」を使えば、ここまでのチェックがいくつかのグラフで済みます。概要ページのサマリーは今期と前期を自動で比べてくれるので、最初の手がかりに向いています。

注意点が二つあります。公式インサイトの流入元の内訳はダッシュボードには表示されません。また、同期に失敗した日があれば、期間を比べるときに考慮しましょう。

結⁠論⁠は⁠、デ⁠ー⁠タ⁠を見⁠て⁠か⁠ら

閲覧数が落ちたときにいちばん大切なのは、不安をデータより先走らせないことです。多くの場合、答えは投稿量、投稿内容の構成、ペース、時間帯のどこかにあります。そのどれでも説明がつかなければ、アカウントステータスと公式発表を確認しましょう。

よ⁠く⁠あ⁠る⁠質⁠問

Threads にシャドウバンはありますか?

閲覧数の低下だけでは判断できません。まず Threads の設定でアカウントステータスを確認し、同じ長さの期間で比べ、データに抜けがないか確かめましょう。制限の有無は、グラフから推測するのではなく Threads 上の表示で確認します。

Threads のリーチ率はどう計算しますか?

定義によります。「閲覧数 ÷ フォロワー数」はよく使われる比率ですが、ユニークなリーチではなく、100% を超えることもあります。「閲覧数 ÷ 自分の閲覧数の中央値」なら、いつもと比べてどうだったかがわかります。どちらも実際に何人が見たかは示しません。

Threads のリーチ率はどれくらいが普通ですか?

どのアカウントにも当てはまる「普通」の値はありません。他のアカウントの基準は、指標、読者層、形式が近い場合にだけ参考になります。一番の基準は自分の中央値です。アカウントの成長に合わせて追いかけましょう。

閲覧数の少ない投稿は削除すべき?

その必要はありません。閲覧数が少ないことは削除の理由にならず、残しておけばあとで比較に使えます。

参考資料